大震災に思う

 ご存じのように3月11日に未曾有の大地震が起こり、地震以上に津波の被害で東北地方の太平洋沿岸部が壊滅的状態となりました。被災者の方々には、心の底からお見舞い申し上げます。連日連夜、さまざまな報道がなされいまだにショックが収まらない状態です。医療的にも災害医療の最前線が報道もされておりますし、また京都府医師会からも派遣の医師団が継続的に福島県に入り、診療を行っている様子が刻々と寄せられています。今回、家屋倒壊による圧死や重症外傷の患者さんは少なく、津波被害に死亡者が大半のようです。結局、避難できた軽傷者か避難できずお亡くなりになられたかのどちらかという状況です。原子力発電所の問題も不安に拍車をかけます。おかげで、原子力発電所の仕組みや構造に詳しくなったのは、私だけではないはずです。

 また、さまざまな分野から支援が寄せられています。特に、海外からの支援の素早さと手厚さには正直驚いています。スポーツ界からの支援やメッセージには、感動的なものがあります。イタリアのサッカーの試合で、選手全員が喪章をつけて戦い、また日本語の横断幕をフィールドに掲げているのを見ると、日本人がチームにいるとかいないとか関係なく日本を支援しようという姿勢がみられることは、日本人としてうれしい限りです。是非このような世界中からの支援の気持ちに我々日本人は応えなければいけません。我々は、出来ることを出来る限りやっていって、少しでも早い被災地の復興を世界に発信できるよう協力しないといけません。それなのに、政治のなんと鈍感なことか・・・。国会議員のみなさん、今頑張らなくていつ頑張るのでしょう。首相が変わらないと連立できないなどと言っている某党、なかなかリーダーシップを取れない政権与党、そんなことどうでもいい時です。名もない、自衛隊員、消防署職員、警察官、医療関係者、その尽力、努力に大所、高所から報いることができるのは、政治家のみなさんしかいないのではないのでしょうか。

 我々は、東北で被災された方のことを胸にしまって、今出来ること、それは今までやってきたことを今まで通り続けることに他なりませんが、それを一所懸命やっていきましょう。今こそ日本人の底力を試されている時でしょう。